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株式会社クロス・マーケティング

株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント 共同調査

首都圏における
震災1カ月後の生活と消費の意識
に関するアンケート
−報告書−

2011年04月
目次

調査概要................................................................................................................................................................................2
Ⅰ) 生活の回復状況と購買行動...............................................................................................................................3
Ⅱ) 頼りになる関係、役立っている情報源............................................................................................................6
Ⅲ) 震災後に中止・延期した出費と生活の心掛け.............................................................................................7
Ⅳ) 消費マインド、消費行動の変化..........................................................................................................................8
Ⅴ) 生活意識、価値観の変化....................................................................................................................................14

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首都圏における震災1カ月後の生活と消費の意識
に関するアンケート
調査概要
2011年3月11日に発生致しました「東日本大震災」によって被災されました方、また関係者の皆様には心
よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。本調査は、震災後の首都圏居
住者の意識や行動の現状と震災前からの変化を把握し、今後の企業・組織活動の一助とすることを目的
に実施したものです。
今回調査の質問項目の内、昨年10月調査と同一の項目については、昨年調査結果との比較分析を行っ
ています。

①今回調査 ②昨年10月調査

■調査方法: インターネット調査 インターネット調査


■調査対象: 首都圏40km圏に住む18∼74歳男女 首都圏40km圏に住む18∼74歳男女
(昨年10月調査回答者を対象とする) ((株)クロス・マーケティング社登録モニター)
■実施期間 : 2011年4月8日(金)∼ 2010年10月20日(水)∼
2011年4月11日(月) 2010年11月1日(月)
■有効回収数 : 3088サンプル 4260サンプル

*両調査とも国勢調査の人口構成比にあわせてウェイトバックを実施
《ウェイトバック前後のサンプル数》
ウェイトバック前 ウェイトバック前
合計 男 性 女 性 合計 男 性 女 性
合計 3,088 1,588 1,500 合計 4,260 2,072 2,188
18∼24才 51 27 24 18∼24才 130 58 72
25∼29才 114 41 73 25∼29才 204 76 128
30∼39才 398 204 194 30∼39才 650 307 343
40∼49才 566 333 233 40∼49才 824 457 367
50∼59才 809 434 375 50∼59才 1,044 535 509
60∼69才 902 397 505 60∼69才 1,130 475 655
70∼74才 248 152 96 70∼74才 278 164 114

ウェイトバック後 ウェイトバック後
合計 男 性 女 性 合計 男 性 女 性
合計 3,088 1,572 1,516 合計 4,260 2,169 2,091
18∼24才 347 181 166 18∼24才 479 250 229
25∼29才 301 156 145 25∼29才 416 216 200
30∼39才 690 357 333 30∼39才 951 492 459
40∼49才 513 267 246 40∼49才 707 368 339
50∼59才 561 282 279 50∼59才 774 389 385
60∼69才 495 243 252 60∼69才 683 335 348
70∼74才 181 86 95 70∼74才 250 119 131

**小数点の関係で合計サンプル数と一致しない
**年齢は2010年10月時点

■調査実施機関: 企画・分析… (株)リサーチ・アンド・ディベロプメント


実査… (株)クロス・マーケティング

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Ⅰ) 生活の回復状況と購買行動
首都圏生活者の約6
首都圏生活者の約6割が「私生活は震災前の元の状態に戻った」
とする一方、社会全体に対しては約6
とする一方、社会全体に対しては約6割が「震災の影響が続き、
元の生活に戻るには時間がかかる」との見方
一部商品の品不足感は依然高いが、買いだめ行動は沈静化 しつ
つある

◆私生活は回復傾向、社会全体では影響継続との見方 (図Ⅰ-1)

首都圏の生活者の約6割が自分と家族の暮らしは震災前の元の生活に戻ったと回答。一方、社会全体では
約6割が「震災の影響が続いており元の生活に戻るのには時間がかかる」と回答。

◆今後の不安は物価の高騰、景気の悪化 (図Ⅰ-2)

今後の不安、心配については、更なる地震や放射能による健康被害といった自らへの直接的被害に対する
不安もあるが、「景気悪化による不況」「物価の高騰」「電力不足により不便な生活を強いられる」といった今後
の生活への影響に対する不安が強くなっている。

私生活・社会全体の回復の認識 (図Ⅰ-1)

【自分の暮らし】 【社会全体】
影響はほぼなくなり、元の生活に戻った
まだ影響は残っているが元の生活に戻りつつある
影響が続いており元の生活に戻るには時間がかかる

全体(n=3088) 59.0 35.1 5.9 7.5 31.9 60.6

影響はほぼなく まだ残っているが 影響が続いてお 影響はほぼなく まだ残っているが 影響が続いてお


なり、元の生活に 元の生活に戻り り戻るには時間 なり、元の生活に 元の生活に戻り り戻るには時間
戻った つつある がかかる 戻った つつある がかかる
未婚男性(n=599) 61.7 33.1 5.2 11.1 35.5 53.4
未婚女性(n=406) 59.4 37.3 3.3 6.4 38.3 55.3
既婚男性(n=973) 61.7 32.2 6.1 6.2 29.0 64.8
既婚女性(n=1110) 55.1 37.9 7.0 7.1 30.2 62.7

今後の不安や心配 (図Ⅰ-2) (n=3088)

非常に感じる やや感じる 感じない


景気が悪化し、不況で生活が苦しくなるのではないか 43.7 46.3 10.0

電力不足によって不便な生活を強いられるのではないか 36.6 53.5 9.9

再び地震が発生して自分や家族が被害にあうのではないか 32.9 56.8 10.2

物価が高騰するのではないか 31.0 51.8 17.3

放射能で自分や家族が健康を害するのではないか 21.9 49.5 28.5

物が不足して手に入らなくなるのではないか 17.2 55.6 27.2

子供の心に傷が残るのではないか* 13.0 37.8 49.2

治安が悪化するのではないか 11.6 41.6 46.8

0 20 40 60 80 100
*【子供の心に傷が残るのではないか】 同居子供のいる人のみ(n=1249) 非常に感じる11.0% やや感じる 34.8% 感じない 54.2%

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◆震災後の1ヶ月間85%が品不足を経験したが、買いだめ(あわてて/
(あわてて/多め買い)をしたのは36% (図Ⅰ-3)

震災発生から現時点までの約1ヶ月間で、品不足で困った商品が「特にない」という回答は15%にとどまり、約
85%が何らかの商品の品不足で困った経験を持っている。品不足で困った商品の上位には、牛乳・乳製品
(54%)、納豆(49%)、パン(43%)、乾電池(42%)、ガソリン(38%)、ミネラルウォーター(37%)など日常の
食料品や非常時に欠かせない商品があがっている。
そのような状況の中で、実際に「あわてて買ったりいつもより多めに買った商品がある」割合は約36%で、それ
らの上位には、ミネラルウォーター(14%)、米(11%)、ティシュペーパーやトイレットペーパー(9%)、乾電池
(9%)、パン(6%)などがあがっている。

◆1ヶ月後の現在、依然73%が品不足と感じているが、買いだめは沈静化へ (図Ⅰ-4)

震災後約1ヶ月の現時点で「品不足だと感じる商品がある」という割合は約73%と、一部商品の品不足感は払
拭されていない。中でも、納豆(42%)、牛乳・乳製品(36%)、ミネラルウォーター(28%)、乾電池(25%)は未
だ品薄感が高い。
但し、現時点で「あわてて買ったりいつもより多めに買っている商品がある」という割合は約13%と、買いだめ
行動についてはやや落ち着きを取り戻している様子がうかがえる。

品不足で困った商品と買いだめ行動
①地震が起きてからの1ヶ月間 (図Ⅰ-3) ②現在(地震後1ヶ月) (図Ⅰ-4)

(n=3088) (複数回答)
品不足で困った あわてて買い/多め買いをした
0 20 40 60 80 100 0 20 40 60 80 100

牛乳・乳製品 53.9 35.5


4.9 2.2
納豆 49.3 42.2
2.9 2.0
パン 42.6 8.5
5.8 0.7
乾電池 41.6 24.9
8.6 1.7
37.7 4.7
ガソリン 4.7 0.7
ミネラルウォーター 36.6 28.3
14.4 5.6
27.7 5.7
テッシュ、トイレットペーパー等 8.6 1.9
27.3 8.4
卵 1.9 0.6
26.0 3.5
米 11.2 2.0
11.6 4.1
野菜 1.4 0.7
11.6 3.4
缶詰、レトルト食品 5.9 0.6
9.6 1.3
灯油 1.5 0.2
6.2 2.1
冷凍食品 2.2 0.4
4.1 2.1
魚介類 0.6 0.2
3.9 0.7
バス・トイレタリー製品 1.0 0.3
3.4 0.8
肉類 0.7 0.1
3.4 3.0
その他 1.5 0.6
14.6 27.4
特にない 64.2 87.3

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◆買いだめ行動のきっかけは「実際の店頭の状態」 (図Ⅰ-5)

実際に「あわてて買ったり、いつもより多めに買った」人のきっかけの主なものは「実際に店頭で商品が足りな
くなっていたので」(62%)が飛びぬけて高く、品不足が品不足を呼ぶ連鎖反応が起きていたと考えられる。

◆買いだめ行動に最も影響を与えた情報源は「テレビ」 (図Ⅰ-6)

前記の購買行動を行った者にとって役立った情報源として上位にあげられたものは、テレビ(45%)、友人や
近所の人からのクチコミ(21%)とインターネットやSNSからの情報を上回る。また、特に役に立った情報はな
い(35%)という回答割合が高いのが特徴的である。

買いだめ行動のきっかけ (図Ⅰ-5)

(あわてて買い/多め買い経験者(n=1142)の回答、3つまで)
0 20 40 60 80

実際に店頭で商品が 61.5
足りなくなっていたので
地震の影響で品不足、値段が上がると 31.5
考えたのであらかじめ
しばらく外出できなくなる 18.4
かもしれないから
テレビや新聞などマスコミの報道で 16.2
品不足と知ったから
友人や近所の人から 9.2
品不足と聞いたから
他の人が急いだりたくさん 7.6
買ったりしていたから

その他 11.6

買いだめ行動に役立った情報 (図Ⅰ-6)

(あわてて買い/多め買い経験者(n=1142)の回答、複数回答)
0 10 20 30 40 50

テレビ 45.2
友人や近所の人からのクチコミ 20.6
新聞 11.6
インターネットのニュースサイト 10.4
インターネットの掲示板 5.7
ラジオ 3.5
店や企業のホームページやブログ 1.6

PCや携帯のメール 1.5

テレビ番組のインターネット配信 1.4

インターネットの個人のブログ 1.4

ツイッターやフェイスブック 1.4

雑誌 1.0

インターネットのコミュニティ 0.7

その他 3.3

特に役に立った情報源はない 35.4

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Ⅱ) 頼りになる関係、役に立っている情報源

緊急時に頼りになるのは、「家族」と「テレビ」

◆緊急時は、身近な ひと を頼りにする傾向 (図Ⅱ-1)

今回の震災を通じて自分や家族の生活にとって頼りになると感じた関係は、「家族や親類」が57%で最も多く、
加えて「隣近所の人」(20%)といった身近な ひと の存在。震災対応を取りまとめる国や政府、地域の自治体
を上回っている。

◆テレビからの情報が判断・行動の頼りに (図Ⅱ-2)

震災を通じて自分の状況を判断・行動する上で役に立っていると感じている情報源の上位には、「テレビ」
(79%)、「新聞」(35%)、「ラジオ」(27%)のマス3媒体と、「インターネットのニュースサイト」(49%)があげら
れる。広くSNSと括られる情報源やクチコミ、メールといったパーソナルな情報源をあげる割合は低い。その
時に何が起きているのか、具体的な状況をリアルタイムで把握できる情報源が頼りにされている様子がうか
がえる。

頼りになる関係 (図Ⅱ-1) 役に立っている情報源 (図Ⅱ-2)

(n=3088 複数回答) (n=3088 複数回答)
0 20 40 60 80 100 0 20 40 60 80 100

家族や親類 57.0 テレビ 78.9

隣近所の人 19.5 ネットのニュースサイト 48.5

新聞 34.7
地域の自治体 16.7

ラジオ 26.9
職場以外の友人 16.0
ネットの掲示板 13.5
国や政府 12.3
PCや携帯メール 11.4
諸外国 11.9
友人や近所からのクチコミ 11.0
地域の町会や自治会など 11.7
ツイッターやフェイスブック 10.0

職場の同僚 8.7 5.6


ネットコミュニティ

勤務先の会社 7.1 ネットの個人のブログ 5.3

その他 2.8 テレビ番組のネット配信 3.9

頼りになる人はいない 26.2 店や企業のHPやブログ 3.7

雑誌 1.9

その他 0.8

特にない 6.5

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Ⅲ) 震災後に中止・延期した出費と生活の心掛け
「日帰りレジャー」「宿泊旅行」が中止・延期の対象に。
行動面では「節電意識」がきわめて高い。

◆日帰りレジャー、宿泊旅行の中止・延期率が高い (図Ⅲ-1)

地震の後で出費の計画を中止、延期したこととしては、「日帰りレジャーや行楽」、「1泊以上の旅行」が
それぞれ20%近くにのぼる。春休み期間と重なったが、移動を伴うハレ消費を取りやめた様子がうかが
える。「特にそのようなことはない」との回答は67%であった。

◆節約意識に加え、災害時に備える防衛意識も (図Ⅲ-2)

震災後、生活の上で心掛けていることとしては、「節電」(84%)、「節水」(42%)といった節約意識をは
じめ、 「非常用防災用品の準備」、 「非常用の食料や水をストック」、「いつでも家族と連絡がとれるよう
にする」といった災害時へ備える回答がそれぞれ30%以上にのぼる。

中止・延期している出費 (図Ⅲ-1) 震災後生活で心掛けていること (図Ⅲ-2)

(n=3088 複数回答) (n=3088 複数回答)

0 20 40 60 80 100 0 20 40 60 80 100

1泊以上の旅行 19.2 常に節電に気を配る 84.2

常に節水に気を配る 41.6
日帰りのレジャーや行楽 17.9

非常用防災用品を準備 32.0
高額な家電製品の購入 5.8

非常用の食料や水をストック 32.0
自家用車の購入 3.1
いつでも家族と連絡が
30.7
取れるようにする
住宅の購入、住み替え、
2.2
リフォームなど 生鮮食品は産地を
22.1
確認して購入

その他 1.5
なるべく外出を控える 21.1

特にそのようなことはない 67.2 クルマの利用を減らす 20.4

職場や外出先から早めに帰宅 11.7

職場や学校に早めに出かける 8.5

その他 2.4

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IV) 消費マインド、消費行動の変化
節約・自粛ムードの高まりで消費マインドが大きく冷え込む一方、
沈滞ムードを明るく乗り切ろうとする たくましさ も。

昨年10月調査と同じ質問については、昨年の調査結果と比較し、震災前後での変化を見た。

◆消費マインドは大幅に冷え込み (図IV-1)

普段の買い物に関する考えや広告に接する意識について、震災前と今回の調査結果を比較すると、
「買い物が好きな方で、楽しんでいる」という回答率が59%→43%と16ポイントも大幅に低下したのを
はじめ、積極的な消費の意識が軒並み低下した。その一方、「買い物は計画的にするほう」(47%
→56%)という回答率が上昇し、消費マインドの冷え込みが顕著に表れている。
なかでも「電車やクルマでショッピングに出かける」(40%→31%)や「はやっている店、評判の店に入っ
てみたい」(29%→21%)などの低下幅が大きく、外出を控える傾向が強く表れている。

消費マインド、消費行動の変化 (図IV-1)
([はい/いいえ]のうち[はい]の割合)
0 20 40 60 80

55.7
買い物は計画的にするほう 47.3
42.6
買い物が好きな方で、楽しんでいる 59.3
35.3
レジャーにはお金をかけるようにしている 40.2
34.7
食品の値段が2∼3割高くてもよりおいしいものを選ぶ 37.8
34.1
休日には家で過ごすより外へ出かけることが多い 38.5
33.6
食べるものにはお金をかけるようにしている 38.3
30.7
健康によい食べものなら、2∼3割高くても買おうと思う 34.6
30.6
電車やクルマを使ってよくショッピングに出かけるほう 40.2
26.6
服や化粧品は値段が高くても品質の良いものを選ぶ 26.4
21.8 2011/4
テレビのCMが好きで注目している 22.7
(n=3088)
20.7
はやっている店・評判の店にはとにかく入ってみたい 28.9 2010/10
(n=4260)
18.7
住まいをよくするためにお金をかけるようにしている 26.4
18.1
よそおいにはお金をかけるようにしている 24.6
16.5
化粧や化粧品に関する記事や広告によく目を通している 18.4
15.5
家具やインテリア用品で部屋の飾り付に力を入れている 20.9
13.0
新しくできた店や遊び場にはまっさきに行ってみるほう 18.8
12.6
おしゃれの情報を得るため雑誌によく目を通す 15.9

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◆ハレ消費を中心に支出抑制の傾向 (図IV-2)

今後の支出について生活費全体と費目別に「増やす」「変わらない」「減らす」の意向についての回答を見
ると、生活費全体については「減らす(大幅+やや)」との回答が約40%と、家計を引き締める意向が強い
結果となっている。
費目別には「健康」を除く全ての費目で「減らす」が「増やす」を上回っているが、中でも外食(43%)、お菓
子・デザート類(42%)、お酒/飲み会(34%)、衣服やファッション(34%)など、華やかさを感じられる“ハレ
消費の費目”で「減らす」という回答が30%を超えている。

今後の支出の増減意向 (図IV-2)

大幅に やや 変わら やや 大幅に


減らす 減らす ない 増やす 増やす
(n=3088)

月々にかかる、生活費全体 4.4 35.3 57.7 2.5 0.1

外食 10.1 32.7 53.5 3.5 0.1


お菓子・デザート類 7.8 34.6 55.8 1.3 0.6
お酒(酒類購入、飲み会など) 9.7 24.6 64.0 1.50.2
衣服やファッション 6.2 27.7 61.7 4.1 0.3
食費 2.5 26.8 68.0 2.6 0.2
インテリアや食器 6.4 22.2 68.4 2.8 0.2
レジャーや旅行 5.5 21.3 61.0 11.4 0.9
アルコール以外の飲料 5.6 20.7 71.1 2.3 0.2
ゲームやギャンブル 13.7 11.1 73.3 1.2 0.7
クルマ 8.4 16.0 72.0 3.2 0.4
メーキャップ化粧品 4.9 17.3 75.4 2.0 0.4
家電製品 3.9 16.9 74.6 4.5 0.1
あなた自身のお小遣い 3.9 16.7 74.8 4.1 0.5
自分の趣味 3.3 16.1 67.6 12.2 0.8
化粧水・乳液など基礎化粧品 4.3 14.6 78.1 2.8 0.2
習い事やレッスン 5.7 12.1 74.9 7.0 0.3
恋人や友人とのつきあい 3.8 13.6 74.7 7.4 0.6
ペット 9.4 7.5 79.8 2.5 0.7
携帯電話 3.0 13.4 79.4 3.9 0.4
育児費用/子供の教育費 6.0 8.4 77.1 7.6 1.0
ヘアケア用品やバス用品 2.2 12.0 82.9 2.9 0.0
住まい(住居そのもの) 2.5 11.6 82.0 3.3 0.5
配偶者の方のお小遣い* 2.4 11.7 84.1 1.70.1
貯蓄・投資や保険 3.5 10.3 71.9 13.4 1.0
その他日用雑貨 1.8 10.8 85.8 1.60.0
ご家族の方への仕送り 4.7 5.8 87.1 2.0 0.4
お子様・お孫様のお小遣い** 3.5 7.0 81.7 7.7 0.0
パソコンやインターネット 1.8 7.2 83.3 6.7 0.9
健康 1.9 6.9 75.1 14.8 1.3

*配偶者のいる人のみ(n=1905) 0 20 40 60 80 100
**子供/孫のいる人のみ(n=1710)

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◆自粛の一方で明るさを求める たくましさ も (図IV-3)

「被災者のことを思うと贅沢してはいけない気がする」(59%)という自粛意識が強い反面、「節約の中でも
ささやかな贅沢を楽しみたい」(81%)や「こんな時こそ明るくなれるイベント・行事をするべき」(66%)など
前向きな意見も多く、沈滞した暗い世相を乗り切ろうとする消費者の“たくましさ”が垣間見える。

◆店を選ぶポイントとして立地の便利さが浮上 (図IV-4)

ふだん店を選ぶ時に大事にするポイントについて震災前と比較すると、「価格の安さ」(67%→63%)と「品
揃えの豊富さ」(55%→57%)を重視する傾向は変わらないが、「便利な場所にあること」(21%→28%)や
「店の雰囲気がよいこと」(19%→21%)という回答率が上昇しており、外出時の「ついで買い」が増えると
同時に立地や店の雰囲気を重視する傾向が表れているようだ。

消費自粛の意識
([はい/いいえ]のうち[はい]の割合)
(図IV-3)
0 20 40 60 80

ふだんは節約していても、たまには
81.1
ささやかな贅沢を楽しみたい

世の中全体が暗いムードに
72.7
包まれているように思う

こんな時だからこそ明るくなれる
65.6
イベントや行事をするべきだと思う

被災された人たちのことを思うと
58.7 2011/4
あまり贅沢してはいけない気がする (n=3088)

なんとなくそわそわして
36.8
何をするにも落ち着かない

当分の間、晴れやかなイベントや
25.6
行事は自粛すべきだと思う

店を選ぶポイント
(図IV-4)
2010/10 2011/4
80 (n=4260) (n=3088) (2つまで)
67.0
62.8
60 55.2 57.3

40
27.7
21.3 18.7 21.3
20 13.5 10.4
9.0
5.4
1.5 1.6
0
こと    
価格が安い 

であること 
品揃えが豊富

あること  
便利な場所に

良いこと  
店の雰囲気が

スが良いこと
店員のサービ

しやすいこと
駐車場が利用

しやすいこと
ップルで利用
家族連れやカ

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◆安心、信頼、節電が商品選択ポイントに (図IV-5)(図IV-6)(図IV-7)

食料品、身の回り品(洗剤/シャンプーなど)、電気製品の購入時のポイントについて、震災前後の重視度
合いの変化についてみると…
−食料品では「信頼できる銘柄・ブランド」(22%→33%)、「添加物などの安全性」(26%→29%)が上昇し、
「値段が安いこと」が低下(68%→61%)した。
−身の回り品についてはあまり大きな変化は見られないが、「詰め替えて使える」(30%→33%)、「成分
が安全」(24%→28%)、「環境に優しいこと」(12%→17%)などがやや上昇した。
−電気製品では「省エネ性能が優れていること」(32%→42%)と「操作がシンプルで使いやすいこと」
(24%→31%)の二つで上昇が見られる。

商品選択の重視点

生鮮品や加工食品などの食料品 洗剤やシャンプーなど身のまわり品
(図IV-5) (図IV-6)
購入時に重視すること(複数回答) 購入時に重視すること(複数回答)
0 20 40 60 80 0 20 40 60 80

値段が安いこと 60.6 53.0


67.6 価格の安さ 50.8
新鮮さ/賞味期限 57.8 49.8
54.3 いつも買っている銘柄 49.4
食べきれる量 36.3 33.3
35.5 詰め替えて使えること 30.2
国産品であること 34.1
35.3 成分が安全であること 27.9
32.6 24.0
信頼できる銘柄・ブランド 21.8 25.8
汚れ落ちなど性能が高いこと 21.6
添加物などの安全性 29.4
25.5 24.7
22.9 身体に有害でないこと 23.3
旬の食材であること 20.8
環境に優しいこと 17.3
昔から買っている銘柄 14.6 12.0
10.6
新商品であること 1.5
長期保存できること 10.9 1.8
8.1
3.7 その他 0.7 2011/4 (n=3088)
店員や店のおすすめ 3.0 2011/4 (n=3088)
0.6
8.4 2010/10 (n=4260)
その他 0.4 2010/10 (n=4260) 特にない
0.3 11.1
特にない 6.2
8.7

(図IV-7) テレビや冷蔵庫など電気製品
購入時に重視すること(複数回答)
0 20 40 60 80

信頼できるメーカーであること 66.6
65.7
価格の安さ 52.1
53.6
省エネ性能が優れていること 42.1
32.0
商品の性能が他より良いこと 35.4
33.5
気に入った色やデザインであること 31.8
29.8
操作がシンプルで使いやすいこと 30.6
24.1
アフターサービスがよいこと 22.6
21.3
家族の意見 17.2
16.7
信用できる店員のすすめ 11.4
12.3
売れ筋商品であること 5.1
6.2 2011/4 (n=3088)
その他 1.0
0.8 2010/10 (n=4260)
特にない 5.7
9.4

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◆購買決定に店頭情報のウェイトが急浮上 (図IV-8)

ふだん買い物をするとき良く参考にしている情報源について震災前と比較すると、「店で商品陳列を見
て」の回答率が上昇(47%→51%)し、代わって「インターネットによる情報」が下降(45%→42%)した。
対象がネットモニターであることを考慮すれば、インターネットの活用度が高い消費者においても、実
(リアル)店舗で直接商品を自分の目で確認して購入する傾向が高まっていると思われる。
また、「テレビのコマーシャル」(27%→33%)、「新聞の折込チラシ」(25%→30%)などが上昇したこと
も注目される。

買物の参考情報源
(複数回答)
(図IV-8)
0 20 40 60 80

51.2
店で商品陳列を見て
46.7
インターネットによる情報 41.9
(パソコンや携帯のサイト) 44.8
32.5
テレビのコマーシャル
27.1
29.8
新聞の折込チラシ 25.1

家族の意見 17.3
15.8
16.5
近所の人や友人の話・意見
14.1
14.4
新聞広告 12.4
10.9
店頭での実演やチラシ・ポスター
10.2
10.5 2011/4 (n=3088)
新聞・雑誌の記事
10.1 2010/10 (n=4260)
10.0
店の人のアドバイス 13.6
7.1
テレビ・ラジオの番組 5.5
6.5
ダイレクトメール
7.2

雑誌広告 5.9
6.9
2.8
PR誌や通信販売用のカタログ
3.0
2.0
ラジオのコマーシャル 1.8
1.9
ミニコミ情報誌
2.1

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◆計画停電に備え、まとめ買い回避の傾向 (図IV-9)(図IV-10)

今回の回答者のうち、自宅が計画停電の対象地域に含まれている人は51%となっている。
計画停電を考えて食料品の買い方が変わったり工夫していることとしては、対象地域内居住者の26%(女
性に限ってみると30%)が「生鮮食品や牛乳など日持ちしないものはまとめ買いしない」と回答し、21%(同
じく24%)が「食料品は一度にたくさん買わずすぐに食べきれる量だけ買う」と回答しており、計画停電に
よって食品の買い方に少なからず変化が生じている様子がうかがわれる。「特に食料品の買い方が変わっ
たり工夫していることはない」という回答は36%であった。

計画停電地域内外
計画停電対象地域に
(図IV-9)
含まれている 含まれていない わからない

(n=3088) 50.7 45.1 4.2

0 20 40 60 80 100

計画停電による食料品購買行動の変化
(図IV-10)
(複数回答、n=1564)
女性計 男性計
未婚女性 既婚女性
0 20 40
n= (704) (169) (535) (860)
生鮮食品や牛乳など日持ちしない 25.9 29.6 26.0 30.7 22.9
ものはまとめ買いしない
食料品は一度にたくさん買わず、 21.1 23.5 24.2 23.4 19.1
すぐに食べきれる量だけ買う
缶詰やレトルト食品をストックして 15.7 21.3 23.8 20.5 11.1
おいて食卓に利用する
冷凍のお菓子やデザート、アイス 11.9 17.2 13.5 18.4 7.6
などは買わない
冷凍食品や冷凍の総菜などは 11.2 16.2 15.0 16.6 7.1
買わない
野菜はなるべく常温で保存 9.3 10.6 5.3 12.2 8.2
できるものを買う
必要な分だけ使えるようカットされ 8.8 8.5 7.3 8.8 9.2
たり小分けされたものを選ぶ
特売価格でも賞味期限の近い 5.3 6.3 2.4 7.5 4.4
ものは買わない
アイスや冷たい飲み物は買った 4.0 4.7 4.7 4.7 3.4
その場で食べたり飲んだりする
少量ずつ買えるのでスーパーより 2.4 1.4 1.2 1.5 3.2
コンビニの利用を増やす
できるだけ食料品は買わず、 0.8 0.4 - 0.5 1.4
外食したり出前や宅配を利用する
その他 0.9 1.0 0.4 1.2 0.7

特に計画停電で食料品の買い方が 36.3 41.8 39.4 42.6 31.8


変わったり工夫はしていない
自分では食料品の買い物はしない 16.4 3.8 10.8 1.6 26.6

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V) 生活意識、価値観の変化
便利な現代的生活を求める意識が後退し、安定的で人間関係を
大事にする「こころ豊かな暮らし」への志向が増加。

◆伝統的な暮らし方への志向が一転して過半数に (図V-1)

暮らし方への志向や価値観について震災前後で比較すると、
生活向上への志向については、「あくせくしないでのんびりやりたい」という回答が増加(68%→74%)し、
所得拡大や社会的地位の向上に邁進するよりも、自分のペースを優先する傾向が強まっている。
暮らし方の嗜好については、「日本の伝統的な暮らし方を大事にしていきたい」という回答が増加(45%
→57%)し、便利さを追求した現代的生活よりも、安定した暮らし方を志向する傾向が強まっている。

暮らし向きの見通しについては、自分の暮らし向き、国全体の景気ともに「今後悪くなる」という回答が増
加し、悲観的な見方が強まっている。
進歩・国際的思考については、「世の中は必ずしも進歩しているとはいえない」(53%→58%)、「国際化
よりも国内のことに目を向けていくべきである」(65%→71%)がそれぞれ増加し、社会の停滞感の強ま
りとナショナリズムの傾向が強まっている。
人間関係への志向については、「自分のことより家族や他の人のために尽くしたい」(55%→59%)、「職
場や近所の人間関係は家族的で親密でありたい」(31%→37%)がそれぞれ上昇し、緊密な人間関係を
求める傾向が強まっている。

◆節約・節制の意識が急拡大 (図V-2)

日頃の生活意識について震災前と比較すると、「節約のためモノを大事にしたり電気やガスなどの使い
方に気を配っていきたい」が大幅に上昇(48%→59%)し、節約・節制の意識が非常に強まっている。
このほか、「背伸びをせずに自分にあった生活をしていきたい」(62%→68%)、「古くからあるものの良さ
を見直して生活の中にとり入れていきたい」(35%→44%)などが上昇し、生活の足下を見直して堅実な
生活を志向する傾向が見られる。

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暮らし方志向、価値観の変化 (図V-1)

今の世の中は、努力すればむくわれる より豊かな生活や高い地位のため精一杯努力したい
今の世の中は、努力してもなかなかむくわれない あくせくしないでのんびりやりたい
へ生
2011/4 2011/4
の活 39.3 60.7 25.9 74.1
(n=3088) (n=3088)
志向
向上 2010/10 2010/10
35.7 64.3 32.2 67.8
(n=4260) (n=4260)

これからは、心の豊かさやゆとりのある生活に重きをおきたい 日本の伝統的な暮らし方を大事にしていきたい
まだまだ物質的な面で生活を豊かにすることに重きをおきたい 現代的な新しい暮らし方を積極的にとり入れていきたい


ら 2011/4 2011/4
嗜 77.4 22.6 57.1 42.9
し (n=3088) (n=3088)


2010/10 2010/10
73.7 26.3 44.7 55.3
(n=4260) (n=4260)

自分の暮らし向きは今後1年間に今よりも良くなると思う 国全体の景気は今後1年間に今よりも良くなると思う
暮 自分の暮らし向きは今後1年間に今よりもむしろ悪くなると思う 国全体の景気は今後1年間に今よりもむしろ悪くなると思う



し 2011/4 2011/4
通 (n=3088)
41.4 58.6 (n=3088)
20.9 79.1


き 2010/10 2010/10
50.0 50.0 29.4 70.6
(n=4260) (n=4260)

世の中は確実に進歩している これからの日本は国際社会のリーダーシップをとってゆくべき

進 世の中は必ずしも進歩しているとはいえない 国際化よりも、国内のことに目を向けてゆくべきである
的歩
2011/4 2011/4
思 ・ 42.0 58.0 28.6 71.4
(n=3088) (n=3088)
考国
際 2010/10 2010/10
46.6 53.4 34.9 65.1
(n=4260) (n=4260)

自分のことより、家族や他の人のために尽くしたい 職場や近所の人達との人間関係は家族的で親密でありたい
家族や他の人のことよりも、自分の生活を大事にしたい あまりお互いのことにたち入らず少し距離をおいて付合いたい
へ人
の間 2011/4 2011/4
志関 (n=3088)
58.6 41.4 (n=3088)
36.9 63.1
向係
2010/10 2010/10
55.2 44.8 30.8 69.2
(n=4260) (n=4260)

(複数回答)
生活意識 (図V-2)
0 20 40 60 80

背のびをせずに自分にあった 68.3
生活をしていきたい 62.2

節約のためモノを大事にしたり、電気や 58.5
ガスの使い方などに気を配っていきたい 48.0

生活のなかで、自分だけの 52.2
時間や空間を大事にしたい 53.2

生活のムダをはぶいて、かざら 49.7
ない簡素な生活をしたい 45.8

その場に応じて、いろいろな暮らし 46.0
方をうまく使い分けていきたい 42.9

古くからあるものの良さを見直して、 44.3
2011/4
生活の中にとり入れていきたい 35.0
(n=3088)
生活を合理化して、できるだけ 34.5 2010/10
自分の時間をつくるようにしたい 31.5 (n=4260)

新しい科学や技術についての 30.6
情報をできるだけ知っておきたい 29.7

親戚や近所の人達とのつきあい 26.8
を大事にしていきたい 23.3

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<例> 「マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した調査によると・・・」

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